私大の47%「入試に問題あり」 学力不足でも合格に

入学者の学力水準などをめぐり、入学選抜方法について回答した私立大の47%が「問題がある」と感じていることが21日、日本私立大学団体連合会の調査で分かった。学生確保のため基礎学力が不足していても受け入れざるを得ない実態があらためて浮かんだ。

調査は昨年8〜9月、連合会に加盟する私大(当時517校)を対象に実施、441校が回答を寄せた。

 「自分の大学の入試に問題があるか」との質問に回答した437校のうち、11校が「大きな問題がある」と答え、「多少の問題はある」と答えたのは193校だった。

 課題としては「定員確保が優先のため一定の学力が維持できない」とする大学が44校と最も多く、「志願者のほぼ全員を合格にせざるを得ず、入試の体をなしていない」としたのも20校あった。

 学力低下に対応するため、入学後に補習授業をする大学は67%、キャリア教育など学習意欲を高める教育も86%が実施していた。

 連合会は全体的な状況として、受験生の個性や意欲を重視して書類や面接で選考するアドミッション・オフィス(AO)入試や推薦入試の入学者の比率が大きくなり、一般入試も受験科目が少ないため、入学者の学力レベルの維持が難しくなっているとしている。

ほとんどの私立大学では、入試は形骸はしており、合格点以下でも合格としなければならない経営状況だと思った方がよい。

高校生の皆さんは、このような状況を歓迎しているのかもしれないが、大学の4年間でほとんどを高校の基礎学習に当てられ、専門的な知識をほとんど習得することなく、就職をしていく。就職してからは、無能の烙印を押されてやめていくものもすくなくない。大学は卒業後のことはほとんどケアをしてくれない。派遣でも良いから就職をさせて就職率を上げることに躍起になっている。このような現実を高校生やその親御さんは、よく認識をして、大学選びを行ってほしい。大学案内や大学ガイドの資料、高校の先生は、本当のことを高校生には伝えていない。仮に伝えていたとしても、人生経験が少ない高校生が理解できないかもしれない。大学選びや受験勉強をおろそかにすると大きな不利益を受けるということを理解してほしい。