ノーベル賞受賞者 仕分け批判

研究費削減やむなし。であると私は思います。費用対効果重視です。もっとお金をかけずに研究成果を出すこととは工夫をすれば可能であると思う。科研費の不正利用もなくならない。もっと効率の良いやり方を模索をする必要があります。日本の科学者ならば、大丈夫。研究費が減らされても十分、ノーベル賞は取れる研究はできると思われる。

科学技術予算削減 待った…ノーベル賞・野依さん「我が国の生命線」

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科学技術予算削減 待った…ノーベル賞・野依さん「我が国の生命線」
科学技術の重要性について説明する野依良治理化学研究所理事長(25日午前8時36分、自民党本部で)=中司雅信撮影

 「科学をコストでとらえるのはあまりに不見識」――。政府の行政刷新会議による「事業仕分け」で、次世代スーパーコンピュータースパコン)の開発が「事実上の凍結」となるなど科学技術への厳しい判定が相次ぐ中、ノーベル賞受賞者の一人で理化学研究所理事長の野依良治さん(71)が25日午前、自民党本部での会合で判定の再考を訴えた。ほかの同賞受賞者らも同日夜、野依さんと緊急声明を発表する。若手の研究者グループもこの日、仕分けの現場を見学に訪れ、「日本の将来は危うい」と強調した。

 2001年にノーベル化学賞を受賞した野依さんがトップを務める理化学研究所スパコンの開発主体。民主党の国会議員や民間人の「仕分け人」は今月13日、スパコン開発のための補助金267億5900万円が「効果が国民に見えない」などとして、「限りなく予算計上見送りに近い削減」と判定した。

 これについて、25日朝、自民党文部科学部会などの合同会議に講師として招かれた野依さんは「先進各国がオリンピックと同じように国の威信をかけてスパコンの開発にしのぎを削っている。いったん凍結すれば瞬く間に他国に追い抜かれる」と説明した上で、「凍結を主張する方々は、将来、歴史という法廷に立つ覚悟ができているのか」と痛烈な批判を展開した。

 若手研究者の育成や地域科学振興などの事業でも、予算縮減や廃止の方針が次々に打ち出されており、野依さんは、「科学技術は我が国の生命線。短期的な費用対効果ではなく、将来への投資と考えるべきだ」と指摘。「科学にムダはつきものか?」という自民党議員の質問には「うまく行かないこともたくさんあるが、先進国の平均寿命も、科学技術がなければこんなに延びなかった」と強調した。

 野依さんは同日夜、ノーベル賞受賞者江崎玲於奈利根川進小林誠の各氏と、数学界のノーベル賞といわれる「フィールズ賞」受賞者の森重文氏の5人で科学技術予算削減に対する緊急声明を発表する予定だ。
(2009年11月25日 読売新聞)

NHKニュース11月25日 19時30分

政府の行政刷新会議事業仕分けで科学技術関連予算の廃止や削減が相次いだことを受けて、日本の歴代のノーベル賞受賞者らが25日夜、記者会見し、「科学技術で世界をリードする新政権の方針とどういう整合性があるのか、まったく理解できない」などと述べ、事業仕分けのやり方を批判しました。

記者会見したのは、ノーベル賞の受賞者の江崎玲於奈さん、利根川進さん、野依良治さん、小林誠さんと、数学のノーベル賞といわれるフィールズ賞の受賞者の森重文さんのあわせて5人です。5人は、25日夜、東京大学で記者会見し、事業仕分けで科学技術関連予算の廃止や削減が相次いでいることを批判し、このうち、小林さんは「個別の事業のネガティブな面だけを取り上げて結論を出すやり方は非常に短絡的だ。科学技術で世界をリードする新政権の方針とどういう整合性があるのか、まったく理解できない」と述べました。

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