東京医科大八王子医療センター:生体肝移植、4割が死亡 学内委が原因調査

東京医科大八王子医療センター(東京都八王子市)で00年10月〜07年4月に生体肝移植手術を受けた患者52人のうち、4割近い20人が退院できぬまま死亡していたことが2日、分かった。同センターは「手術と死亡との因果関係が疑われる」として、07年4月以降、生体肝移植を中止。学内の検証委員会などの報告を受けたうえで、原因や改善策などを数日中に発表するという。

 同センターによると、20人の死因の多くは敗血症で、うち8人は1カ月以内に死亡していた。執刀は同センターの医師2人で、高沢謙二センター長は「患者と提供者で血液型が異なるなど手術が難しいケースも少なくなかった」と話した。

 国内の肝臓移植医らで作る日本肝移植研究会がまとめた報告書によると、92年から05年末までに国内で行われた生体肝移植3783例のうち、移植を受けた患者の1年生存率は約82%で、全体の2割程度が移植後1年以内に死亡していた。