事業仕分け:国立大研究費削減 福島大など予算確保へ緊急声明 /福島

事業仕分け:国立大研究費削減 福島大など予算確保へ緊急声明 /福島

 国の事業仕分けで国立大の研究費などが見直し対象とされたのを受け、福島大学福島市金谷川)など東北の7国立大は8日、来年度の予算確保を求める緊急声明を発表した。「大学予算の縮減は国の発展の礎を崩壊させる」と訴えている。

 声明は、福大と▽弘前▽岩手▽東北▽宮城教育▽秋田▽山形の各大学長・総長の連名。東北を「人口減少・高齢化が進み、産業活動の展開が不十分」とし、地域振興における国立大の役割は大きいと指摘。国立大財政の充実と、政府と各大学との対話の場を設けることを求めている。

 事業仕分けでは「国立大運営費交付金」が「見直し」とされ、優れた研究活動に割り当てられる「特別教育研究経費」も「縮減」とされた。福大の今年度予算における同交付金は35億円で、約6割を占める。特別教育研究経費も4億4700万円が計上されている。

 会見した今野順夫学長は、「交付金は04年度以降、毎年1%の削減が続いている。これ以上減らされれば立ち行かない。国は長期的な視点を持ってほしい」と訴えた。