高校受験 大学生が応援

いいと思います。教えることによって自分の頭の中が整理できると思います。

2009年12月07日

中学生の疑問に答える埼玉工業大の学生=深谷市立幡羅中学校

◇埼玉工大生ら 地元の中学で指導

 大学生と大学院生のボランティアが、深谷市の中学校の補習学習で、受験勉強を支援する試みが始まった。埼玉工業大学(同市)が地域貢献活動として学生を派遣。年齢が近くお兄さんのような学生たちの指導を受け、中学生たちの勉強に熱がこもってきた。

◇来年2月まで 「体験談」にも期待

 同大学が6月に市内の小中学校に要望を聞いたところ、市立幡羅中学校が支援を要請。放課後の1時間の補習学習に11月下旬〜来年2月、5人ずつの学生が派遣されることが決まった。

 第2回の今月4日。補習に派遣された5人はいずれも男性で、機械工学科の大学生3人と、大学院生2人。生徒の質問に学生が1対1か2対2で答える方式だ。中学3年生の男女約20人は、国語、数学、英語の教科書や過去の模擬試験問題集で、自習を始めた。

 最初は質問が出ず、ぎこちない。しかし、2、3人の生徒と学生が会話を交わすと、次第に打ち解けてきた。2人で一緒に解答方法を考える場面も。ページをめくらずに勉強が停滞している様子の生徒には、学生の側から話しかけることもあった。

 終了後、生徒たちには、学校の先生に聞きにくいことも聞きやすかったという声があった。原瑞妃さん(15)は「聞きやすくていい。苦手な理科や英語について、もっと質問して、高校入試につなげたい」と効果を語る。

 学生にとっても貴重な体験であることがうかがえる。大学院生の松本有輝さん(25)は「教員を目指しているので、現場に出る機会が増えるのはありがたいです。(中学生が)分からないことについて勉強になる」と話した。

 同中学校は、生徒と年齢の近い学生なので、勉強だけでなく、自身の高校受験での勉強法や試験対策などの経験談を含む支援も受けられるのではないかと期待する。学校が成績の処理などで多忙な時期と重なることなどから、教員も歓迎しているという。